- 質問 -
暗くて何も見えない場所でも時間が経つと見えるようになるのはなぜ?- 答え -
明るいところから暗いところへ行くと、徐々に目が慣れて見えるようになることを暗順応(あんじゅんのう)と言うんだ。暗順応は、目の網膜にある色を感じ取る錐体(すいたい)と、明るさを感じ取る桿体(かんたい)のふたつの視細胞が起こす現象なんだよ。
桿体には、ロドプシンと呼ばれる光を感じ取るたんぱく質が含まれているんだ。ロドプシンは明るいところでは分解されてしまうんだけれど、暗いところでは合成される。こうしてロドプシンが合成されることで、桿体がわずかな光を感じ取ることができるようになり、暗いところでも目が見えるようになるんだ。ロドプシンの合成には少し時間がかかるから、スイッチが切り替わるようにすぐに見えたりはしないんだよ。