なぜ悲しいと涙が出る

なぜ悲しいと涙が出る

- 質問 -

人間はどうして悲しいときに泣くの?

- 答え -

僕たちの感情をコントロールしているのは、脳の扁桃体と呼ばれる部分なんだ。扁桃体がストレスを感じると、その情報は脳の視床下部へ伝えられる。視床下部は体のすべてをコントロールしている「自律神経」につながっている。自律神経は興奮したときにはたらく交感神経と、リラックスしているときにはたらく副交感神経がうまくバランスをとっているんだけれど、悲しい思いをして脳がストレスを感じると交感神経が高ぶって、このバランスが乱れてしまうんだ。そこで気持ちのバランスをとろうと副交感神経がはたらき、涙をたくさん作る。こうして生まれた涙には、ストレスを感じると分泌されるコルチゾールを洗い流す役割も持っている。つまりヒトは、泣くことで心を落ち着かせ、ストレス物質を外に排出しているんだね。